古い和室が理想の洋室に!費用・デザイン・注意点までわかるリフォーム完全ガイド
昔ながらの和室を「使いにくい」と感じていませんか?
畳やふすま、砂壁など、日本らしい趣を感じられる和室。
しかし、ベッドやソファ、フローリング家具が主流となった今の生活スタイルには、少し使いづらいと感じる方も多いのではないでしょうか。
近年では、ライフスタイルの変化に合わせて和室を洋室にリフォームする人が増えています。
見た目が一新されておしゃれになるだけでなく、収納力や使い勝手が向上する点も人気の理由です。
この記事では、和室を洋室にリフォームする際のポイント・費用相場・注意点をわかりやすく解説します。自宅の和室を「今の暮らしに合う快適な空間に変えたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
和室から洋室に変えるときの主なリフォームポイント
和室を洋室に変える場合は、畳をフローリングに替えるだけではありません。
床下構造・断熱性・照明・建具の仕様変更など、複数の工事が関わります。
ここでは、部位ごとのリフォームポイントを詳しく見ていきましょう。

床|畳からフローリングへ
部屋の印象を大きく左右するのが「床」です。
畳を撤去してフローリングに変えるだけで、一気に洋室らしい雰囲気になります。
代表的なフローリング材は次の2種類です。
・無垢フローリング:天然木そのものを使用。木の温もりや香りを楽しめるが、反りやすくコストも高め。
・複合フローリング:合板の表面に木材の薄板を貼ったもの。耐久性・メンテナンス性に優れ、価格も比較的手頃。
また、畳を外した後は段差調整のための下地工事(根太組み)や、断熱・防音対策が欠かせません。
特にマンションの場合は、階下への音漏れを防ぐ遮音フローリング(LL-45等級など)を選ぶと安心です。
畳の厚み分の段差をなくすことで、つまずき防止や掃除のしやすさにもつながります。
壁|砂壁・塗り壁をクロスや塗装仕上げに
砂壁や塗り壁は和室らしい味わいがありますが、経年劣化によってカビやひび割れが起きることも。
そのため、洋室化が難しい場合があります。リフォームではまず下地の補修を行い、必要に応じて石膏ボードを張った上でクロス貼りや塗装仕上げを行います。
壁紙を選ぶ際は、
・部屋を広く明るく見せたいなら、白やベージュ系
・落ち着いた雰囲気を出したいなら、グレージュや木目調
といったように、床や天井との色のバランスを意識することで、洗練された空間に仕上がります。
天井・照明|和の雰囲気から洋風にチェンジ
和室の天井は木目調の竿縁天井などが多く、照明も和紙のペンダントライトなどが一般的です。
洋室へリフォームする際は、シーリングライトやダウンライトを採用すると一気に現代的な印象になります。
・ダウンライト:天井に埋め込むため空間がすっきり見え、掃除も簡単。
・和モダンスタイル:木目を残しつつ、照明だけ洋風にするのも人気。
天井の梁や木目を活かすことで、「和の落ち着き×洋の明るさ」を兼ね備えた上品な空間に仕上がります。
建具|ふすま・障子をドアやカーテンに変更
ふすまや障子は和室らしさを象徴する要素ですが、洋室化する際はドアやカーテンへ変更するのが一般的です。
ドアには「開き戸」と「引き戸」があり、開き戸は防音性が高くプライベート空間向き、引き戸はスペースを有効活用できるためリビング続きの部屋にも適しています。
また、障子を取り外した窓まわりにはカーテンレール+ドレープカーテンや木製ブラインドを設置すると、採光を保ちながらスタイリッシュな印象に。
リネンやナチュラルカラーのカーテンを選ぶと、柔らかい光が入り、温かみのある洋室に仕上がります。
収納|押入れをクローゼットにリフォーム
押入れをクローゼットに変えるリフォームも人気です。
布団収納を前提とした押入れは奥行きが深く、現在の生活では使いにくいことも。内部をパイプハンガー付きのクローゼットに変更することで、衣類収納に最適なスペースになります。
棚板を設けたり可動式にしたりすれば、バッグや小物の収納にも便利です。
スペースに余裕がある場合は、一部をウォークインクローゼット化するのもおすすめ。
間仕切りや建具を工夫すれば、収納力とデザイン性を兼ね備えた空間に生まれ変わります。
おしゃれに仕上げるデザイン・素材選びのコツ
和室を洋室へ変える際、空間の印象を決めるのは「デザインと素材選び」です。
色味や素材のバランス次第で、同じ間取りでもまったく違う雰囲気に仕上がります。
ここでは、おしゃれで快適な洋室をつくるためのポイントを紹介します。

フローリングの色味・素材の選び方
フローリングの色は、部屋の雰囲気を大きく左右します。
たとえば、オーク・メープルなどのナチュラル系は明るく爽やかな印象で、どんなインテリアにも合わせやすい万能カラーです。
ウォールナット・チークなどのダークブラウン系は重厚感があり、モダンで落ち着いた空間を演出します。
最近人気が高いのは、グレーとベージュを混ぜたグレージュなどの中間トーン。
トレンド感があり、和の名残を残した落ち着いた洋室にもよく合います。
素材選びでは、見た目だけでなくメンテナンス性や耐傷性も重視しましょう。
ペットや子どもがいる家庭では、傷に強い複合フローリングやUV塗装タイプが長持ちします。
天然木の風合いを楽しみたい場合は、定期的なワックスがけを行うことで美しさをキープできておすすめです。
壁紙・照明・建具の統一感を意識する
おしゃれな空間に仕上げるためには、全体のトーンをそろえることが大切です。
壁紙の色・建具のデザイン・照明の明るさが調和していると、部屋が広く見え、落ち着いた印象になります。
たとえば、床が明るいナチュラルカラーなら、壁はホワイトやライトグレーを選び、建具やドアは同系色の木目調でまとめると統一感が生まれます。
また、部屋全体をテーマカラーで統一するのもおすすめです。
グレー×ベージュなら上品で大人っぽく、ホワイト×ライトオークなら清潔感と明るさを演出できます。
照明は、暖かみのある電球色(オレンジ系)を選ぶと、くつろぎ感のある空間になります。
昼白色のライトを組み合わせて明暗を調整すると、シーンに合わせて雰囲気を変えられます。
人気のデザインスタイル
最近のリフォームでは、単に洋風に変えるだけでなく、テイストを明確に決めてデザインするケースが増えています。
人気のスタイルをいくつか紹介します。

さらに、古い和室ならではの要素を活かしたアレンジも効果的。
たとえば床の間を飾り棚として再利用したり、欄間(らんま)を残して間接照明を仕込むことで、伝統とモダンが調和した個性ある空間を演出できます。
費用相場と工期の目安
和室を洋室にリフォームする際、最も気になるのが「費用」と「工期」です。
どの程度の予算が必要で、どのくらいの期間で完成するのかを把握しておくことで、無理のない計画が立てられます。
6畳・8畳の和室を洋室化する場合の費用
6畳〜8畳程度の一般的な和室を洋室に変更する場合、総額30〜80万円前後が目安です。
工事内容や素材のグレード、構造の補修有無によって費用は大きく変動します。
たとえば、フローリング材を高品質な無垢材にしたり、断熱施工を追加したりすると、上限に近い金額になることが多いです。
主な施工内容別の費用目安は次の通りです(いずれも6〜8畳程度の目安)。

このほか、リフォーム会社によってはデザイン提案料や諸経費が別途発生する場合もあるため、見積もり時に内容をしっかり確認することが大切です。
部分改修と全面改修の違い
和室リフォームでは、「一部だけ直す部分改修」と「すべてを新しくする全面改修」の2パターンがあります。
たとえば、「畳をフローリングに変えるだけ」「押入れをクローゼットにするだけ」などの部分改修であれば、10〜30万円前後と比較的低コストで実施可能です。短期間で済むため、初めてのリフォームにも向いています。
一方で、床・壁・天井・建具をすべてリニューアルする全面改修では、費用は50〜100万円前後になるのが一般的です。断熱工事や配線の見直し、段差解消なども同時に行えるため、完成度と快適性が格段に上がります。
どちらを選ぶべきかは、以下のように判断するのが目安です。

予算や目的に応じて、必要な範囲を見極めることがリフォーム成功の鍵です。
工期の目安
1部屋あたりの工期は、平均3日〜1週間ほどが目安です。
たとえば「床の張り替えのみ」であれば、2〜3日で完了することもあります。
一方で、壁や天井、建具なども含む全面的なリフォームの場合は、1週間前後かかるケースが一般的です。
また、築30年以上の住宅や木造の古い家では、床下や壁内の劣化補修が必要となるケースもあり、その場合はさらに2〜3日ほど延びることもあります。
そのため、少し余裕を持ったスケジュールを立てておくと安心です。
和室から洋室へのリフォームは、工事内容によって費用も期間も大きく変わります。
複数社の見積もりを比較し、自分の希望と予算に合ったプランを選ぶことが、満足度の高いリフォームにつながります。
和室リフォームで失敗しないための4つの注意点
和室から洋室へのリフォームは、見た目が大きく変わる分、「やってよかった」と感じる人が多い一方で、計画不足や確認漏れによるトラブルも少なくありません。
ここでは、リフォーム経験者の声や現場で多い注意点をもとに、失敗を防ぐためのポイントを紹介します。

1.断熱・防音対策を怠ると快適性が落ちる
畳を撤去してフローリングに変える際は、床下の断熱施工を必ず行いましょう。
畳には断熱効果があるため、そのまま板張りにしてしまうと「冬場に床が冷たい」「底冷えする」といった不満につながることがあります。
断熱材をしっかり入れることで、冷暖房効率も向上し、光熱費の節約にもつながります。
また、マンションや二世帯住宅の場合は、フローリング材の遮音等級にも注意が必要です。
階下や隣室への音漏れを防ぐことで、快適な住環境を維持できます。
特にペットや小さなお子さんがいる家庭では、防音性の高いフローリングを選ぶと安心です。
2.床下や天井裏の劣化確認を怠らない
古い和室をリフォームする際に見落としがちなのが、床下や天井裏の劣化です。
施工を始めてからシロアリ被害や木材の腐食が見つかるケースも多く、補修費用が追加で発生してしまうことがあります。
事前に専門業者の現地調査を受けておくことで、構造部分の状態を確認でき、必要な補強や補修も見積もり段階で把握できます。
工事が始まってからの追加出費を防ぐためにも、下見の段階で床下・天井裏のチェックを依頼しておきましょう。
3.素材選びと工期管理を丁寧に行う
リフォームでは、素材選びを急ぎすぎると後悔しやすいものです。
実際、「カタログでは良かったのに実物は暗かった」「床と壁の色が合わなかった」といった声も少なくありません。
フローリングやクロス、建具のサンプルを自然光の下で確認し、他の部屋とのバランスも考えながら選ぶことが大切です。
また、工期管理も品質に直結します。職人のスケジュールが詰まっていると、仕上がりが雑になるケースもあります。
そのため、余裕を持ったスケジュールを組み、工事の進捗をこまめに確認することが理想です。
現場を定期的に見に行くことで、イメージのずれや施工ミスも早期に防ぐことができます。
4.信頼できるリフォーム会社を選ぶ
最後に最も重要なのが、信頼できるリフォーム会社を選ぶことです。
和室から洋室へのリフォームは、床の高さ調整や建具の納まりなど、技術的に難易度が高い工事です。
そのため、和室改修の実績が豊富な業者を選ぶと安心です。
見積もりを依頼する際は、価格だけでなく、
「施工事例」「担当者の提案力」「アフター保証の有無」も確認しましょう。
複数社から相見積もりをとることで、価格の妥当性や提案内容の違いも見えてきます。
また、リフォーム後のトラブルを防ぐために、施工内容を明文化した契約書を交わすことを忘れないようにしましょう。
まとめ|和室を洋室に変えて暮らしをもっと快適に
畳やふすまのある和室は、日本らしい落ち着きを感じられる空間です。
しかし、ライフスタイルの変化により「使いにくい」「活用できていない」と感じる方も少なくありません。
そんなときこそ、和室を洋室にリフォームすることで新しい暮らし方が広がります。
床をフローリングに変え、壁や建具を洋風に整えるだけで、家具の配置や照明演出の自由度がぐっと広がります。
さらに、断熱や防音対策を施すことで、見た目だけでなく快適性も大幅にアップします。
リフォームと聞くと大がかりな印象を受ける方も多いかもしれませんが、6〜8畳の和室なら30〜80万円前後で実現するケースも多く、工期もおおむね1週間以内です。
デザインや素材を工夫すれば、和の温もりを残した“和モダン空間”や、明るく開放的なリビングなど、理想のスタイルを叶えることができます。
リバータスでは、リフォームの多岐にわたる工程を一括で対応し、低コストかつ高品質なサービスをご提供しています。
お客様一人ひとりのニーズやこだわりに寄り添いながら、物件に新たな価値を創出し、快適で安心できる住空間へと生まれ変わらせます。
理想の住まいをカタチにするために、まずはお気軽にリバータスへご相談ください。
