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コラム

【2025年版】お風呂・浴室のリフォームに使える補助金は?

2025.07.31
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お風呂・浴槽のリフォームは、日々の疲れを癒すだけでなく、保温性や安全性、清掃のしやすさといった快適性を大きく高めてくれます。近年では、高断熱浴槽や節水型シャワー、バリアフリー設計など、多機能かつデザイン性に優れた設備が充実し、理想のバスルームが実現しやすくなっています。

とはいえ、「快適な空間にしたいけれど、費用が心配…」という方も多いのではないでしょうか。

そんなときに活用したいのが、国や自治体が提供する補助金・助成金制度です。これらの制度をうまく活用すれば、費用負担を抑えつつ高性能な設備へのリフォームが可能になります。

本記事では、お風呂リフォームに活用できる補助制度の種類や対象工事、浴槽の選び方、申請手順までを詳しく解説します。


お風呂リフォームで対象となる主な工事内容

高断熱浴槽への交換や設置

高断熱浴槽は、断熱性能が高く、入浴後もお湯が冷めにくいため追い焚き回数を減らせます。その結果、光熱費の節約や環境負荷の軽減につながります。

給湯器の更新

エコキュートやエコジョーズなどの省エネ型給湯器に切り替えることで、従来の給湯器より効率が良く、安定した湯量や湯温を保てます。ランニングコストや設置費用を比較しながら選ぶと良いでしょう。

バリアフリー対応

浴室内外の段差解消や手すり設置、開閉が容易な引き戸への交換があります。
これによって、高齢者や小さな子ども、身体に不安のある方も安心して利用できます。手すりは使う人の体格に合わせた高さや角度を指定でき、デザイン性も考慮できるものが増えています。

リフォームを検討する主な理由

老朽化・経年劣化

まず、老朽化・経年劣化による交換タイミングです。戸建て住宅やマンションの浴室は、築10~15年を超えると床や壁のタイル目地が黒ずみやすくなり、浴槽や水栓金具もサビや腐食が目立つようになります。

特にユニットバスのパッキンやシーリング材は紫外線や温度差で劣化し、隙間からの漏水リスクが高まるため、放置するとカビ繁殖や住宅内部の腐食につながる恐れがあります。

浴室の防水機能が低下すると、下階への漏水事故や構造躯体へのダメージも懸念されるため、放置せず早めの交換が安心です。

機能向上・掃除のしやすさ

次に、機能向上(保温性・掃除のしやすさなど)です。昔ながらの在来工法バスや初期型ユニットバスでは、断熱性能が低いため浴槽の湯温が下がりやすく、追い焚きを頻繁に使うことで光熱費が嵩む場合があります。

最新のユニットバスは、断熱材入りの浴槽や、タイルと比べて水はけがよいFRP・人工大理石パネルを採用しているため、湯温キープと掃除の手間軽減が実現できます。

また、床面が滑りにくいサーモフロアや、排水口に自動洗浄機能を持つタイプなど、家事負担を減らす工夫が盛り込まれた製品が増加傾向にあります。

小さなお子さんや高齢者がいる家庭では、転倒リスクを減らす手すり設置や段差解消などバリアフリー対応も進化しており、安心して利用できる点もメリットです。

デザイン・間取りの刷新

さらに、デザイン・間取り変更で快適な空間を実現するニーズも高まっています。モダンな鏡貼りパネルや間接照明、タイル調壁紙を取り入れることで、ホテルライクな高級感を演出できるほか、浴室乾燥機やミストサウナ機能を組み込むことでリラクゼーション性を向上させることも可能です。

間取り変更では、浴室と洗面脱衣所を一体化してゆったりとした脱衣スペースを確保したり、二世帯住宅向けに二つの浴室を並列配置するなど、ライフスタイルに合わせたプランが検討できます。

また、窓の位置や大きさを見直して自然光を取り込むと、昼間は明るく省エネにつながり、夜間は間接照明でムードを演出するなど、快適性とデザイン性を両立できるのもリフォームならではの魅力です。


浴槽・バスユニットの種類

ユニットバス

ユニットバスは、工場で部品を製造し現場で組み立てるシステムバスで、施工が早く費用も抑えられます。カビが発生しにくく掃除が簡単で、断熱性も高く省エネ効果があります。ただし、デザインの自由度は低く、特殊な間取りには対応しにくい点がデメリットです。

在来工法

在来工法による浴室は、現場で防水層をつくり、タイルやモルタルで仕上げる自由度の高い工法です。浴槽やタイルをオーダーメイドで選べるため、高級感のある個性的な空間を実現できます。目地や床の傾斜も細かく調整でき、デザインにこだわる人に人気があります。

ただし、施工には熟練職人の技術が必要で、水漏れやタイル剥がれのリスクも。工期が長く費用も高くなりやすい点には注意が必要です。

浴槽の素材別特徴

FRP浴槽

FRP(繊維強化プラスチック)浴槽は、軽量で熱伝導率が低く、比較的安価に導入できるため、リフォームの際の第一選択肢となりやすい素材です。

表面をゲルコートで仕上げているため、汚れ落ちがよく、日常の水拭きや中性洗剤でのお掃除でキレイを保てます。

傷がついても簡単な補修材でリペアできる点も魅力です。ただし、経年劣化で表面が黄ばむ、ひび割れが起きることもあるため、10〜15年を目安に交換を検討するとよいでしょう。

人工大理石

人工大理石浴槽は、天然大理石を樹脂で固めた複合素材で、高級感ある質感と光沢が特徴です。表面は傷や汚れに強く、錆びにくいため長期間キレイな状態を維持しやすいメリットがあります。

色ムラや凹凸をつけたデザインバリエーションも豊富で、おしゃれな浴室空間を演出できます。

断熱性も高く、湯温の低下を防ぐ効果がありますが、FRP浴槽に比べると価格が高めで、重量もあるため搬入経路や床耐荷重の確認が必要です。

ホーロー浴槽

ホーロー浴槽は鋳物や鋼板にガラス質の釉薬を高温焼成してコーティングしたものです。表面がガラス質で滑らかかつ硬度が高いため、キズや衝撃に強く、長期間にわたり美しい光沢を保ちます。

湯温を逃しにくい蓄熱性もあり、保温性に優れているので、追い焚き回数を抑えて光熱費節約にも貢献。

さらに、ガラス質のため汚れが染み込みにくく、カビや菌の繁殖リスクも低減できます。ただし重量が非常に重いため、搬入が難しい現場や古い住宅の耐荷重が不足している場合には、設置不可となることがあります。



サイズ・形状の選び方

一般的なサイズ

浴室リフォームで最も一般的なサイズは「1坪(約162×162cm)」「1.25坪(約162×202cm)」「1.5坪(約182×182cm)」です。

●1坪タイプは、スペースがコンパクトで、ユニットバスを設置しやすい間取りに向いています。マンションや狭小住宅では、浴室・脱衣場を合わせても3〜4畳程度の面積が確保できれば設置可能です。

●ゆったりとした浴槽や洗い場スペースを確保するには、1.25坪以上を選ぶとよいでしょう。横幅を200cmほど確保できるため、2人入浴やベビーバスの利用にも対応しやすく、広いリラックス空間を演出できます。

●1.5坪は、さらに余裕が生まれ、くつろげる半身浴カウンターを設置したり、洗い場にベンチを組み込んだりと、ホテルライクな仕様が可能になるサイズ感です。

浴槽の形状

浴槽の形状には、床と浴槽底面が段差なくフラットにつながる「フラット底浴槽」、浴槽の片側に腰掛けられる「ステップ付き浴槽」、腰を落として半身浴ができる「半身浴槽」などがあります。

●フラット底浴槽は、移動時のつまずきが減り、掃除もしやすいため高齢者や小さな子供のいる家庭におすすめです。

●ステップ付き浴槽は、入浴時の腰掛けやちょっとした休憩場所として活用でき、入浴がラクになる設計です。
半身浴槽は湯量を抑えつつゆったりできるため、省エネ志向の方や健康志向の入浴スタイルを好む人に人気があります。

●浴槽の深さを浅く抑えた「浅型浴槽」や、寝ころびながら浸かれるリクライニング形状の「ラウンド浴槽」など、ライフスタイルに合わせて多彩な選択肢があります。

浴槽形状を選ぶ際は、家族構成や次世代住居の使い方を踏まえて、将来的に快適に使い続けられるかを考慮しましょう。

デザイン・機能性を高めるポイント

動線と間取りの見直し

浴室入口の位置変更で脱衣所との一体感

浴室と脱衣所は生活動線の中心であり、リフォームで浴室入口を脱衣所側に移すことで動線がよりスムーズになります。引き戸や折れ戸を設けて行き来しやすくすれば、着替えやタオルの準備も効率化され、家事の負担も軽減されます。

また、冬場の寒さ対策としても有効で、廊下を通らず脱衣所から直接浴室に入れる間取りは冷気の影響を抑え快適です。さらに引き戸を使えば、省スペースで狭い脱衣所にも対応できます。

浴室-洗面所-トイレの導線最適化

浴室・洗面所・トイレは「水回り三大ゾーン」であり、配置を工夫することで生活の快適性が大きく向上します。一列配置や半独立型の動線設計により、家族の使用バッティングを防ぎ、朝夕の混雑を緩和できます。
洗面所を中心に浴室・トイレを左右に配置すれば、同時利用しやすくなり、直線的な動線は家事効率も向上。洗濯機と浴室の近接で家事が楽になり、扉の向きを工夫すれば利用者の行き違いも防げます。

保温性・節水機能のアップグレード

追い焚き機能付き給湯器・断熱浴槽カバー

近年は断熱性の高い浴槽や省エネ型給湯器の普及が進み、光熱費削減が期待できます。追い焚き機能付き給湯器を導入すれば、家族の入浴時間が異なっても一定の湯温を維持でき、再加熱のエネルギーを抑えられます。
従来型と異なり、少ない熱で保温できるのが特徴です。さらに、断熱浴槽カバーを使えば水面からの熱放出を防ぎ、入浴後に湯温を長時間保つことが可能です。追い焚き回数を減らせるため、家族での連続使用にも便利です。

節水シャワーヘッド・節湯水栓の導入

浴槽の保温性に加え、日々のシャワー使用量を抑えるには節水シャワーヘッドの導入が効果的です。最新モデルは水圧を保ちつつ水粒を微細化し、使用感を変えずに30〜50%の節水が可能。特にシャワー時間が長い家庭や子育て世帯では、年間で数千円~数万円の水道・光熱費削減も期待できます。

さらに、節湯水栓を使えば湯温調整が素早くでき、無駄な給湯を防止。自動で止水する機能付きタイプなら、子どもが給水しっぱなしにしてしまう対策にも有効です。


バリアフリー・安全対策

段差解消・手すり設置

高齢者や小さな子どもが安全に入浴できるよう、浴室の段差をなくすバリアフリーリフォームは重要です。入口の段差が5cm以上ある場合は、スロープ設置やフラットなユニットバスへの交換で転倒リスクを軽減できます。段差を完全になくす仕様なら、車椅子や介助時の負担も軽減されます。また、浴槽や洗い場に手すりを設ければ、入浴中の転倒防止にも有効です。手すりは使用者の体格に合わせ、高さや形状を適切に選び、強度を確保して設置しましょう。


滑りにくい床材やサーモフロアの採用

従来のタイル床は水が残りやすく滑りやすいのが欠点ですが、最近のユニットバスでは「サーモフロア」と呼ばれる床材が注目されています。サーモフロアは断熱性と滑りにくさを兼ね備え、水はけのよい凹凸パターンで乾きやすく、転倒リスクを軽減できます。

また、冬場の床の冷たさも和らげるため、寒さ対策にも効果的です。フローリング調のデザインも選べるため、浴室を暖かみのある空間に演出することが可能です。



リフォーム費用の相場と内訳

お風呂リフォームにかかる費用は、浴室の規模、既存の仕様、選ぶ設備機器、オプションや追加工事の内容によって大きく変動します。

ここでは一般的な工事費用の目安と、オプション・追加工事費用、さらには活用できる補助金・助成金について解説します。

基本工事費用の目安

ユニットバス交換:60~160万円

ユニットバス交換の基本費用は、一般的に60万円〜160万円が目安です。この価格帯には、既存ユニットバスの解体・撤去費用、新規ユニットバス本体価格、施工費(組み立て、配管・配線のやり替え、防水工事など)および廃材処分費が含まれます。

在来工法からユニットバスへの変更:+100~200万円

在来工法(タイル浴室)からユニットバスに変更する場合は、解体費だけでなく、防水パンの新設、土間コンクリート打設、配管・配線の新設、浴室床下地工事など大規模な工事が必要です。そのため、工事費用の目安は100万円~200万円程度と高めになります。

バリアフリー工事(手すり・段差解消):+10~30万円

手すり設置や段差解消工事を行う場合は、手すり本体(約1万円~3万円/本程度)と取り付け工事費(1本あたり約1万円~2万円)、段差解消スロープや浴室床のかさ上げ工事などを含めると、合計で約10万円~30万円の追加費用がかかります。


地方自治体独自の補助金・助成金

地方自治体では、国の制度に加えてそれぞれ独自の補助金・助成金を設けていて、住宅リフォームや省エネ・バリアフリー改修などを支援しています。

申請を検討する際は、まずお住まいの自治体ホームページ上にある「住宅リフォーム助成制度」や「環境配慮型リフォーム支援」などのページを必ず確認しましょう。年度ごとに予算規模や補助枠が変わるため、最新の公募情報に目を通すことが何より重要です。

調べる際のポイント

1.自治体名+「住宅リフォーム助成」で検索

2.ページ内にある公募要領(交付決定基準・補助率・対象工事例)をダウンロード

3.申請受付スケジュール(一次・二次募集など)をカレンダーやリマインダーで管理する

制度を確実に活用するための注意点

申請受付から交付決定までの流れや、見積書提出、完了報告の期限は自治体ごとに大きく異なるため、しっかりと把握しておくことが大切です。
特に、必要書類(申請書、見積書・図面、本人確認書類、工事写真など)を事前に確認・準備しておきましょう。


お風呂のリフォームで活用できる補助金・助成金5選

お風呂のリフォームで活用できる補助金・助成金を紹介します。

①介護保険制度

要支援1〜2、要介護1〜5と認定された高齢者が対象。手すり設置・段差解消・滑り防止床材・引き戸交換などに活用でき、最大20万円が支給されます。

自己負担は所得に応じて1〜3割で設定され、一人につき14〜18万円。再認定や転居時には再度支給対象となり、ケアマネージャーを通じて市区町村へ事前申請が必要です

②給湯省エネ

経済産業省資源エネルギー庁が推進する高効率給湯器補助制度です。ヒートポンプ式やハイブリッド、家庭用燃料電池(エネファーム)などが対象です。

例としてエコキュートは基本6万円に高性能加算+4~7万円、旧型電気温水器撤去4万円などが加算され、戸建住宅では最大20万円以上の補助できます。機器種別による違いと性能選定がカギです。

③先進的窓リノベ

環境省主導の窓断熱専門補助制度で、内窓交換や複層ガラス導入に最大1戸あたり200万円の高額補助が利用できます。

小さい窓一つでも1万円、大きな採光窓で2万円前後が支給。性能によって自己負担が1/2程度に抑えられ、省エネ効果が抜群のため、大規模な窓改修に適した制度です。予算枠早期終了の可能性があるため、専門業者による早めの申請が推奨されます。

④子育てグリーン住宅支援事業

国土交通省が実施する、若者・子育て世帯向けリフォーム補助。省エネ改修や子育て対応工事などが対象で、必須工事を2つ実施すれば40万円、3つで60万円が上限となります。

窓断熱や高断熱浴槽、高効率給湯器などの導入が含まれ、戸建・集合住宅問わず利用可能です。補助枠は2024年11月22日〜2025年12月31日までで、国の「窓リノベ」や「給湯省エネ」との併用も可能です。

⑤長期優良住宅化リフォーム推進事業

国土交通省による長寿命化と省エネ性能向上を目指す制度で、既存住宅の断熱・耐震工事を行うことで補助を受けられます。

ZEH水準や長期優良住宅に近づける改修に対して、補助と税制優遇があり、資産価値の向上も期待できます。

補助金申請をスムーズに進めるためのポイント

補助金申請をスムーズに進めるためのポイントを紹介します。

自治体・国の要領を熟読する

対象機種や施工要件、申請書類の様式、提出期限などを細部まで把握し、不足書類がないよう準備する。たとえば、給湯器の場合は「年間エネルギー消費量の削減見込額」や「省エネ基準適合証明」を求められるケースもあります。

複数社から見積もりを取得して比較

自治体によっては指定業者でないと補助対象とならない場合もあるため、公式サイトにある「登録施工業者一覧」を参照し、複数業者から見積もりを取って相場を確認しましょう。

申請スケジュールを逆算して計画的に行動

申請期間には「一次募集」、「二次募集」などが設けられる場合があります。締切直前は問い合わせ窓口が混み合うため、余裕をもって相談・書類準備を進めることが重要です。

申請・報告期限を厳守する

交付決定後に工事を行うことが前提です。工事後に申請すると補助対象外となるため、まずは申請から。完了報告の際に写真や図面の添付漏れがあると審査が長引くため、工事完了直後に必要書類をまとめておくとよいでしょう。

疑問点は早めに自治体窓口へ問い合わせ

要件確認や書類記入方法など、わからない点は電話やメールで窓口に相談すると、書類不備による再申請を防げます。

まとめ

お風呂・浴槽のリフォームは、老朽化への対応だけでなく、保温性や節水性の向上、バリアフリー化、空間デザインの刷新によって、暮らしの質を大きく向上させることができます。ユニットバスの導入をはじめ、素材や形状の選定、動線の見直しなどを通じて、安心で快適な浴室環境が実現します。

さらに、国や自治体が提供する補助金制度をうまく活用すれば、コストを抑えつつ高機能な設備へのアップグレードも可能です。ライフスタイルや将来の住まい方に合わせて、無理のない計画を立てながら、リフォームを進めていくことが重要です。

リバータスでは、リノベーション・リフォームに関わる多岐にわたる工程を一括で請け負い、低コストで高品質なサービスをご提供しています。お客様のご予算やご要望に応じて、最適なプランをご提案し、物件の新たな価値を創出いたします。

お客様のニーズやこだわりを丁寧に伺いながら、快適で安全な住まいづくりをしっかりとサポートいたします。
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