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コラム

リフォームで造作収納を取り入れるには?既製品との違いや向いている場所を解説

2026.08.31
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造作収納で暮らしやすい家にするポイントは、収納量を増やすことではなく、「何を、どこで、誰が使うか」に合わせて設計することです。生活動線や持ち物に合っていれば片付けやすくなりますが、今の暮らしに合わせすぎると、将来使いにくくなることもあります。

造作収納は、住まいの寸法に合わせて一つひとつ設計・製作する収納です。柱や梁の周辺、階段下、洗面所の限られた隙間など、既製品では活用しにくい空間にも設けられます。一方、既製品より費用が高くなりやすく、完成後の移動や変更が難しい点には注意が必要です。

そこで大切なのが、家中の収納を造作するのではなく、今ある住まいを見直し、本当に必要な場所を見極めることです。リバータスが大切にしている「もったいない」という視点は、使いにくかった隙間や既存の柱・梁を、暮らしに役立つ空間へ変える造作収納にもつながります。

この記事では、造作収納と既製品収納の違い、メリット・デメリット、向いている場所、後悔を防ぐ設計ポイントを解説します。費用を左右する要素や職人の技術も取り上げますので、収納リフォームを検討している方は参考にしてください。

造作収納とは?造作家具・造作棚との違い

造作収納とは、設置する空間や収納したい物に合わせ、幅・高さ・奥行きなどを決めてつくる収納です。壁面収納やテレビボード、カウンターと一体になった棚、洗面台まわりの収納などが該当します。建物の状態によっては、リフォームと同時ではなく後から設置できる場合もあります。

造作家具は、収納に加えてデスクやベンチなども含む幅広い言葉です。造作棚は、壁に棚板を取り付けた比較的シンプルな収納を指すのが一般的ですが、これらの用語は厳密に分けずに使われることもあります。

造作収納と既製品収納の違い

造作収納と既製品収納の大きな違いは、空間や使い方に合わせられる範囲です。造作収納は設計の自由度に優れ、既製品は価格を比較しやすく、買い替えやすい点に強みがあります。

比較項目造作収納既製品収納
サイズ設置場所に合わせて調整しやすい決められた規格から選ぶ
使い方持ち物や生活動線に合わせやすい商品ごとに用途がある程度決まっている
デザイン内装の素材や色とそろえやすい販売されている商品から選ぶ
費用素材や仕様によって変わりやすい商品価格を比較しやすい
設置までの期間設計・製作・施工の時間が必要在庫があれば比較的早く設置できる
移動・交換固定方法によっては簡単に動かせない移動や買い替えがしやすい


造作収納のメリット

造作収納のメリットは、既製品では隙間ができる場所や、形が不規則な場所まで活用しやすいことです。壁から壁までの収納や、階段の傾斜に沿った棚など、住まいに合わせた形を検討できます。

収納の高さや奥行きも収納物に合わせて調整できます。たとえば、テレビボードと本棚、デスクと書類収納を一体化すれば、必要な機能を一つの場所にまとめられます。床や建具と素材・色をそろえ、収納を内装の一部として見せられる点も特徴です。

造作収納のデメリット

個別に設計・製作するため、同程度の大きさの既製品より費用が高くなる傾向があります。打ち合わせや製作、施工にも時間がかかるため、余裕を持った計画が必要です。

また、壁や床に固定すると簡単には移動できません。今ある物だけに合わせて棚を細かく区切ると、家族構成や持ち物が変わったときに使いにくくなることがあります。可動棚や市販の収納ケースを取り入れ、使い方を変えられる余地を残すことが大切です。

造作収納が向いている場所

造作収納が向いているのは、既製品が納まりにくい場所や、収納物と使い方が明確な場所です。「空いているから棚をつくる」のではなく、日常のどの困りごとを解決したいのかを考えると、優先する場所が見えてきます。

リビング

リビングには、本や書類、子どもの物、充電中の機器など、家族それぞれの物が集まります。テレビボードや本棚、デスクをまとめた壁面収納にすると、物の定位置をつくりながら空間の印象も整えやすくなります。

すべてを扉で隠すと出し入れが面倒になり、すべてを見せると生活感が出やすくなります。飾りたい物はオープン棚、日用品や書類は扉付き収納というように、見せる部分と隠す部分を分けるのがポイントです。

キッチン

キッチンでは、食器や調理器具に加えて、サイズの異なる家電を使います。よく使う道具を作業場所の近くに配置できれば、「調理中に何度も移動する」「重い家電を毎回出す」といった負担を減らせます。

ただし、現在の家電にぴったり合わせすぎると、買い替え後に入らなくなる可能性があります。放熱・蒸気の逃げ道、コンセントの位置も含め、余裕を持たせて計画しましょう。

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洗面・脱衣所

洗面・脱衣所は、洗面台や洗濯機があり、収納家具を置ける幅や奥行きが限られます。限られた隙間や壁面を活用して、タオル、洗剤、着替えなどの収納場所を設けられる点は、造作収納の強みです。

一方、水や湿気の影響を受けやすいため、収納量だけでなく、素材の耐水性や通気性、掃除のしやすさも確認する必要があります。家族が入浴しているときの扉や引き出しの開き方まで想像しておくと、使い勝手を判断しやすくなります。

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玄関

玄関に集まるのは靴だけではありません。傘、コート、かばん、ベビーカー、防災用品など、家庭によって収納したい物が異なります。帰宅してから「コートを掛ける」「かばんを置く」「手を洗う」という動きを追って配置を考えると、物をリビングへ持ち込みにくくなります。

収納する物の寸法を測り、よく使う物を手の届きやすい位置にまとめましょう。玄関の通路幅や扉の開閉を妨げないことも重要です。

階段下や柱・梁の周辺

高さや幅が一定でない階段下や柱・梁の周辺は、既製品では隙間が残りやすい場所です。建物の形に沿って棚や扉を設ければ、掃除用品や日用品の収納場所として活かせます。

ただし、空間を隙間なく埋めることが正解とは限りません。奥行きが深すぎると、奥に入れた物が見えず、使わない物をため込む原因になります。手前と奥で収納物を分ける、引き出せるケースを使うなど、取り出し方まで考えましょう。

暮らしやすい造作収納にするための設計ポイント

使いやすい造作収納は、棚の形を考える前の整理で決まります。「何を、誰が、どこで使うのか」を具体的にし、毎日の動作と将来の変化の両方から検討しましょう。

収納する物と生活動線を整理する

まずは収納する物の種類・量・寸法を確認します。現在使っている収納から物を出し、使用頻度と使う場所で分類すると、本当に必要な棚の数や位置が分かります。

次に、物を使う前後の動きを追います。たとえば、帰宅後に玄関でコートとかばんをしまう、洗面所で着替えを取り出すなど、行動の途中に収納があれば片付けの負担を減らせます。家族の身長や利き手も、使いやすい高さや扉の向きを決める材料です。

高さ・奥行き・扉の仕様を決める

収納の高さと奥行きは、収納物の実寸を測り、出し入れするための余裕を加えて決めます。深ければたくさん入るように見えますが、手前の物に隠れて奥が使いにくくなるため注意が必要です。

扉は生活感やほこりを隠せる一方、開閉スペースが必要です。人がよく通る場所では、開き戸が動線をふさがないか確認します。使用頻度に応じてオープン棚、開き戸、引き戸、引き出しを使い分けましょう。

コンセント・配線・設備も一緒に計画する

家電や通信機器を収納する場合は、コンセントの数と位置、配線を通す穴、熱や蒸気を逃がす空間まで考えます。完成後にコンセントが家具で隠れたり、延長コードが通路を横切ったりしないよう、使用する機器を想定しておきましょう。

ロボット掃除機の充電場所を収納下部に設ける、デスクと収納を一体化して配線を隠すといった工夫もできます。洗面台を造作する場合は、給排水や照明も含めた調整が必要です。

将来の変化に対応できる余地を残す

「今ある物がすべて収まる」だけでは、長く使いやすい収納とは限りません。家電の買い替え、子どもの成長、家族構成の変化によって、必要な収納は変わります。

棚板の高さを変えられる可動棚にする、収納ケースや仕切りを交換できる部分を残すなど、固定する部分と変えられる部分を分けましょう。用途を一つに限定しすぎない寸法にすることも、造作収納を長く使うためのポイントです。

造作収納と既製品をどう使い分ける?費用を抑える考え方

造作収納の費用は、サイズだけでなく、素材・形状・扉や引き出しの数・施工方法によって変わります。同じ大きさでも仕様によって金額が異なるため、「造作か既製品か」ではなく、どこに予算をかけるかを考えることが大切です。

造作収納の費用を左右するもの

壁面いっぱいの大型収納や、柱・梁に沿った複雑な加工は、材料と作業工程が増えます。無垢材、突板、集成材、化粧板など、素材や表面仕上げによっても費用は変わります。

扉や引き出しが増えると、丁番やレールなどの金物が必要になり、製作工程も増えます。コンセントの新設・移設、照明、給排水、壁の下地補強を伴う場合は、収納本体以外の工事費も必要です。

見積もりを確認するときは、収納本体の金額だけで比べず、設計・製作・運搬・取付工事・設備工事のうち、何が含まれているかを確認しましょう。

造作する場所を絞り、既製品と組み合わせる

家中の収納をすべて造作する必要はありません。柱や梁がある場所、壁面を無駄なく使いたい場所、内装との統一感を重視する場所は造作収納が向いています。一方、収納物が変わりやすい子ども部屋や、家具を移動する可能性がある場所は、既製品の方が柔軟です。

外枠やカウンターだけを造作し、内部に市販の収納ケースを入れる方法もあります。リビングなど目立つ場所は造作し、納戸の内部は既製品の棚にするなど、優先順位を付けると使いやすさと予算のバランスを取りやすくなります。

リフォームやリノベーションと同時に計画すれば、内装工事や電気工事と調整しやすい場合があります。まずは既製品では解決しにくい場所を見極め、造作する範囲と仕様を絞り込みましょう。


造作収納は設計だけでなく「納まり」も大切

造作収納は図面どおりの箱をつくれば完成するものではありません。実際の壁・床・天井に合わせ、周囲との隙間や接合部分をどう整えるかまで含めて、使いやすさと見た目が決まります。

職人の技術が仕上がりに関わる理由

建物の壁・床・天井には、図面だけでは分からないわずかな傾きや寸法の違いがある場合があります。柱や梁、巾木などを避けながら、周囲との隙間や接合部分を整えることを「納まり」といい、造作収納では重要な工程です。

特に、無垢材など木の特徴を活かす収納、既存の柱や梁を取り込む収納、壁面いっぱいに設ける収納では、木材の性質や現場の状態を見ながら調整する必要があります。和室や古民家では、新しい収納だけが浮かないよう、既存の木部や内装との調和も考えます。

▼本格和室リフォームと職人技について詳しく知りたい方はこちら



リバータスの施工チームには宮大工が在籍

宮大工は寺社仏閣の建築や修復で知られる職人です。木材の性質を見極め、加工・組み上げを行うための知識や技術は、一般住宅で木を扱う造作に活かされる場合もあります。

リバータスの施工チームには宮大工が在籍しています。ただし、すべての造作収納を宮大工が施工するわけではなく、造作収納に必ず宮大工が必要ということでもありません。大切なのは肩書だけで判断するのではなく、設置場所の状態や素材、希望する仕上がりを施工会社と共有し、どのような方法で納めるのかを確認することです。

造作収納においても、住まいの状態や素材に合わせて、細かな部分まで丁寧に納めることが仕上がりにつながります。

▼宮大工が一般住宅で担う工事について詳しく知りたい方はこちら


造作収納で今ある住まいを活かし、暮らしやすい家へ

造作収納は、空いた場所を隙間なく埋めるためのものではありません。持ち物と生活動線を見直し、使いにくかった場所に必要な役割を与えることで、今ある住まいを暮らしやすく活かす方法です。

まずは「物が多い」ではなく、「どこで何が片付かないのか」を具体的にしてみましょう。そのうえで、高さ・奥行き・扉・コンセント・将来の変化まで確認し、造作する部分と既製品を使う部分を分けることが、後悔を防ぐポイントです。

リバータスでは、一戸建てやマンションのリフォーム・リノベーションに関するご相談を承っています。収納だけでなく、部屋の使い方や家族の動線、内装全体とのバランスを整理しながら、今ある住まいを活かし、暮らしやすくする方法を一緒に考えてみませんか。

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